a☆u★c〜全部請け負う部活動!!〜
「………お、オエェッ……」
「……明衣ちゃん大丈夫?」
ベンチの隅に座って喘ぐ明衣の背中を、申し訳なさそうに麗がさすった。
あぁ、麗に聞いた自分がバカだったのだろうか、最初からジェットコースターに乗ろうと言い出した彼女がおかしいのか……
明衣はぐるぐる回るレールにすっかり参ってしまっていた。
このままでは、せっかくフリーパスを買ったのに何も乗れないではないか。
明衣は後悔しながらも襲い来る吐き気に耐える。
「いきなりキツかったのかなぁ?ごめんね?」
「……大丈夫……つーか何で皆平気なの……?」
麗が顔の前で手を合わせゴメンのポーズを取る。
明衣はなぜ彼女を含めた自分以外の皆が此れ程迄にピンピンしているのかが不思議でならないのだが。
「……あたし、この辺で少し休んでるから……先行ってて〜」
明衣は力なくそう言うのだった。