a☆u★c〜全部請け負う部活動!!〜
元気に生まれてくるだろう子供は、男の子であることが発覚した。
二人はニコニコ嬉しそうに名前辞典を覗き込んでいた。
「男の子よ。どんな名前が良いかしら?」
「名前は大事だなぁ。一生背負ってくものだから」
「あ、ねぇねぇ。幸秀《ユキヒデ》なんて、格好良いんじゃない?」
二人は出産が待ち遠しいらしい。
もう名前の候補をいくつも挙げていた。
こうしている間にも、胎児はまるで早くその子宮から飛び出したいと訴えるように祐子の中で動き続けていた。
知良は愛しそうにその腹を撫で、その優しい体温に、思わず目を細めた。