a☆u★c〜全部請け負う部活動!!〜



***


しばらく経つと、裕子は出産の準備のため、入院することになった。


知良は心配そうにしていたが、毎日仕事帰りに病院に立ち寄り、裕子に会いに来ていた。


「調子はどうだ?」


「全然元気よ。あのね、早ければ明日か明後日にも生まれるって」


「本当か!」


知良の問いに、笑顔で答えた裕子の口からは、更に嬉しいことが出てきた。


知良は堪らず院内だというのに裕子に抱きついてしまう。


勿論、お腹には気を付けて。


「やったわね。私、頑張るから」


「ああ。俺も仕事早く切り上げてくるから」


二人は手を取り合って、掠めるようなキスをした。






< 82 / 313 >

この作品をシェア

pagetop