a☆u★c〜全部請け負う部活動!!〜
翌日。
なんと、日付が変わる頃、祐子は激しい陣痛に襲われていた。
額に汗を滲ませ、襲い来る激しい痛みに耐える。
祐子は、自分が昔に食当たりで入院したことを思い出した。
その時の痛みも相当だったが、今の痛みはそれとは全く違うし、歯を食い縛っていないと発狂してしまうのではないかと思うほどだった。
新しい命が、外に出たいと訴えている。
新しい世界に飛び出そうとしているのだ。
それが、母である祐子に痛みとして伝わり、それが母になる者への試練であると、祐子は思った。
「祐子!」
廊下を走り回る音に顔を上げれば、そこには髪を振り乱して息を切らした知良が立っていた。
祐子は仕事はどうしたのだろうかと思ったが、痛みで声にならなかった。