a☆u★c〜全部請け負う部活動!!〜
「先生!大変です!赤ちゃんの心拍数が低下しています!」
祐子の頭は真っ白だった。
───心拍数が低下している……?
心臓が───………
弱まっている?
「心肺蘇生を──…!」
放心する祐子の周りで、医者が忙しなく叫ぶ。
他の助手も何やら機材を持ってきて、生まれたばかりの小さな体にそれを装着した。
「大丈夫です、助かりますからね」
医者はマスク越しに笑顔で、祐子を安心させるかのようにそう言ったが、祐子は震えながら、涙を流した。
出産の痛みだけではない。
──もし──……
もし、この子が助からなかったら……
産声を上げてくれなかったら……
私も、知良も────……
「動いて……」
祐子は呟くように、震える唇で言葉を紡ぎだした。