Magic Academy ~禁書に愛された少女~
「七不思議の検証中なの!ね?そら!」

アッシュがそらの代わりに答えた。みやは目を丸くした。

「へぇ…そんなくだらないことをしてるなんて、よっぽど暇なのね」

みやは忌々しそうに言った。アッシュはつん、とそっぽを向く。

「そういうみやさんは、どうしたの?」

「あなたに関係ないでしょ」

そらが聞くと、みやはうっとうしそうに言い放った。そして、そらが持っているマンドレイクをばしっと奪い取った。

「このマンドレイクは私が頂いていくわ」

そう言ってその場を立ち去ろうとした。が、そらはみやの腕をガッとつかんで止めた。

「…なによ」

みやがそらの手を払った。

「え?あ、その…」

そらはどうしてみやを止めたのか、よくわからなかった。

「そのマンドレイク、どうするの?」

そらがおずおずと聞くと、みやは笑って答えた。

「何って…これは薬草よ?魔法薬の作製に使うに決まってるじゃない」

言われてみやの持っているマンドレイクを見る。ばたばたともがいているユエの姿が見えた。

(俺やそら以外には、ユエの姿は見えていないんだよ)

シークの声に、そらはえ?と驚いた。みやが怪訝そうな顔で、そらをみている。と、そらは思わず、ユエをみやから奪い取った。

「こ、これは、私が使うから、だめ!」

そらの行動に、みやは唖然とした。
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