Magic Academy ~禁書に愛された少女~
「わかるの!?」

そらに聞かれて、ドルイドはさらに驚いた。

「そらにも見えてるのか!?」

そらとドルイドに見つめられて、ユエはたまらなくなり叫んだ。

「ちょっと、あんまりじろじろ見ないでよ!」

パッとユエが大きくなった。そらたちと同じ位の大きさだ。そらとドルイドがびっくりしていたら、うみとアッシュも驚いたようにユエを見ていた。

「な、何!?どこから現れたの!?」

「み、見えてるの!?」

軽いパニックに、そらは眩暈がした。


「めったに人型にはならないんだから。ラッキーね、あなた達」

ふぅ、とため息をつくと、4人はぽかんとユエを見つめていた。

「時々、仲間達に水をあげるために、人型になってるの」

ユエの言葉に、4人は顔を見合わせた。

「ここって、誰かがちゃんと、世話をしてるんじゃ」

うみが聞くと、ユエは首を横にふった。

「昔はね。でも、今は誰も世話なんてしてくれてない。私達が必要なときにだけ、ここへ来て、仲間を連れて行くわ」

ユエは吐き捨てるように言った。

「だから、私が時々、水をあげるの。人なんかに、関わりたくないから」

ユエの言葉に、そらは俯いた。
ただ、悲しいと、そう思ったのだ。
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