Magic Academy ~禁書に愛された少女~
ガチャリと扉を開けて、そらは固まった。

「やぁ、おはよう。今日もいい天気だよ」

にこやかな笑顔で声をかけてきたのは担任のオリゼだった。


な、何でオリゼ先生がココに!?


慌てるそらに、オリゼは気にした風もなく、ずかずかと部屋の中へと入ってきた。

「せ、せんせ!?」

静止するも、オリゼはそれを気にも留めず、リビングへの扉を開いた。

「なかなかきれいに片付けているようだね」

きょろきょろとあたりを見回し、そらに声をかけてくる。

「なにか御用ですか?」

パニックに陥る自分を必死で落ち着かせながら、オリゼに聞く。すると、きょとんとした顔で、オリゼが答えた。

「君達が七不思議について調べていると聞いてね?」

にっこりと笑うオリゼ。そらは不審そうな表情でオリゼを見やる。

「誰に聞いたんですか?」

そらが首を傾げると、オリゼはにっこりと笑って、何も答えない。その沈黙がそらにいろんなことを想像させる。


何々!?めっちゃ怖い!


ドキドキしながら、オリゼの顔を見つめていると、オリゼは吹き出した。

「何をそんなに緊張してるんです?君達が話していたのをたまたま聞いただけですよ」

言われてそらは目を点にしながらオリゼの方を見た。
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