おいしい紅茶を飲む前に
 貴族様とどこへ行くと言うのだろう、今晩。

この町をあの様子で歩いていたのだから、たぶんあの人はここで暮らしている人だ。うん、バラも切ったばかりな感じだったし。

あんなまさしく社交界の華って人にエスコートされるなんて、上流階級、なはずなんだけど、そんな超レベルのお嬢様って雰囲気ではなかった。

だって私、初め仕事持ってる人だって感じたんだもの。第一印象ってゼッタイ本当なんだから。私の場合は特に。


 変な、……違う、奇妙な、……これもちょっと。


あぁそう。


不思議な、お姉さまだ。




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