おいしい紅茶を飲む前に
「明日の午後にはくるみのケーキを焼くわね」

「くるみ? 私、大好き」

「評判いいのよ。きっとシェリーも気に入るわ」


も。

「私、手伝うわね。メグおばさま」

「でも、あなたたちは明日は出かけるのでしょう? また次にお願いするわ」


 夫人はシェリルに優しく微笑みかけ、くるりと首を回すと、取りようによってはキツイと表現されないこともない目をフレディに向けて、それがこの世で一番大切なことであるように、しっかりと念を押した。


「いいわね、フレディ。明日、焼きますからね」
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