おいしい紅茶を飲む前に
 たぶん。これから彼はめちゃくちゃ怒るのだろう。

そんなことの予測ならできた。それは、いつものフレディだから。

 ただ、自分に対するときとは深いところで絶対に違っていることがある。
まだどきどきしている心臓が、見事に語ってくれている。


 まるで知らない人みたいに見えたわけじゃない。

彼はあくまでも私の兄のフレディでありながら、あの人に、あんな風に手を伸ばすんだ。



< 73 / 78 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop