おれの恋


待ち合わせ場所に着くと、真っ白のコートに身を包んだ茜が立っていた


(来るの早くね?言うても、まだ15分前やし…)



『お、お待たせ。遅くなってゴメン』


いやいや〜だから15分前やって!!って
思わずツッコミを入れたくなる。



「あっ!!こんにちは♪あたしが早く着きすぎたんで、気にしないで下さい。」


気にするなって言われても…
若干、後ろめたい。


『あ、うん。』


「寒いから行きましょう♪」





この間、会った時と同じ喫茶店に入る



向かい合わせで座り、腰を下ろした瞬間に口を開いた。


「母に聞きました。OKしてくれたんですね!ワガママ言ってスミマセンでした。」


イマイチ…結婚って感じがしない喋り方。

そんなもんなのかな?

初めてやから、良く分からん…



『その事やけど…後悔しない?まだ若いねんで?嫌々なら止めんで?』


内心、嫌々であって欲しいって思ってる俺がいて…往生際が悪すぎて困る…。



「後悔?何でですか?あたしは光さんがいいんです!仲良くやって行きたいんです!光さんは…後悔しませんか?」



【後悔、先に立たず】

って、良く言うけど…

上手い言葉 考えたもんだ。

まさに、その通り!


でも…今回は別…


今から、後悔するの分かってる。



だけど、そんな事より大事なもんがあるからさ
全然、苦じゃないねんけどな。



『それなら良かった。俺なら何の問題もないです』


変な言い方。笑





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