おれの恋



なるべく音を立てない様に

コッソリ、玄関のドアを開ける…



『シー…』


口の前に人差し指を立て空の方を向くと

無言のまま首を縦にふってきた




そーっと、階段を上り二階に行く。


気分は泥棒…。



『空…?布団ないやろ?俺の部屋来いよ。』


「えっ…」


暗くて良く見えないけど

繋いでる手から、震えが伝わって来る…



『ん?何か変なこと言った…?』


「うぅん…もう遅いし寝よ〜。」



そう言うと何事もなかったかの様に、俺の部屋に入って行く



何だったんやろ…?

気のせいかな。




『Tシャツとスエットに着替える?』


「うん。貸して!」



部屋の電気を付け、クローゼットを開けて
シャツとスエットを引っ張り出し振り返ると…



『えぇ!!』


既に、洋服を脱ぎ始めている空…



『ま、待てぇ!!ここで着替えるなら、電気消せ!!』


「へ?なん…で…って、見るなよ!!」


何で俺が怒られるのか分からないけど…

言われた通り、目をつぶって着替えるを渡す。








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