国王陛下は純潔乙女を独占愛で染め上げたい
その日は一日中雨が降り注ぎ、ついに太陽が顔を見せることはなかった。
レアは昨夜と同じように、薬草を携えて、炎の下で勉強をしていた。
と、急に手元を影が覆い、レアは巫女見習いが夜回りに来たのだと思って、笑顔で顔を上げた。
しかし、次の瞬間、予想もしなかった人物の登場に、レアの手から薬草がひと葉、するりと零れ落ちた。
「マルス王・・」
「こんなところで何をしている?」
「これは、薬草の勉強を。王こそなぜ、こんなところへ?」
マルスはその問いには答えず、微笑を浮かべてレアのすぐわきに腰をおろした。
「今年の祭祀王(さいしおう)はお前だと言っただろう?
そちらの勉強を優先しなくてよいのか?」
マルスは、息がかかるくらいの近さで、レアの顔を覗きこんだ。
「そ、それは、ウルウ様に見ていただいております。
暗闇でもできるので、これが終わってから、部屋で復習いたします」
レアは、マルスの息遣いが聞こえて、思わず顔を背けた。