国王陛下は純潔乙女を独占愛で染め上げたい

マルスの部屋を訪れようと通りがかったニュクスは、

目的の場所から、侍女が逃げるように飛び出したのを、偶然目撃した。



・・またずいぶん荒れていらっしゃるようね。



ニュクスは、余計なことと思いつつも、義理の母親としての責任感と愛情から、マルスの部屋の扉に手をかけた。


「こんばんは、マルス王。

ご機嫌は・・・麗しくなさそうですね」


ニュクスは、マルスの部屋の惨状を見て、ふふ、と笑みを浮かべた。


「ニュクス・・」


マルスは、寝台から起き上がって、ニュクスを迎えると、向かい合って椅子に腰をおろした。


ニュクスは、時々こうしてマルスの部屋を訪れていた。

それは決まって、マルスが暴れたときで、

彼をとめることのできる、貴重な人材であるニュクスに、侍女が助けを求めるからであった。



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