国王陛下は純潔乙女を独占愛で染め上げたい
・・なるほど、そういうことね。
察しのいいニュクスは、マルスの動揺から、彼の心を、彼以上に正確に読み取った。
・・レアというのは、祭祀王の方ね。
ウェスタ創世記の語りといい、あの例祭での対処といい、まれに見る才能の持ち主だと思ったけれど・・。
ニュクスには、それは意外でもなんでもなかった。
巫女の任命式の時点で、すでにレアを見つめるマルスの真剣なまなざしに気付いていたからだ。
「それで、ウルウ様。レア様はどうしておいでなのです?体調はお戻りですか?」
ニュクスは敬意を込めて、ウルウとレアに敬称をつけた。
それだけの価値のある二人だと思った。
押し黙ったマルスの変わりに、彼の聞きたいことを的確に質問するニュクス。
マルスもウルウも、たぶん同時に同じ考えをめぐらしたはずだ。
ニュクスがいてくれて、助かった、と。
ウルウは、相変わらず、そっけない口調で、レアは兄の投獄にショックを受けて寝込んでおります、と答えた。
とたんに、マルスの眉間に深いしわが刻まれた。