国王陛下は純潔乙女を独占愛で染め上げたい

レアは、うつむいたまま、一言も発しようとしない。

ニュクスはそれをつぶさに観察して、もしや、と思った。もしや、この娘も--。


「その首の跡は、マルス様に?」


暗くて分からないだろうと思っていたのに、意外にもニュクスはレアの首のあざを見て取った。


「・・はい」


いいえ、と答えようとしたのに、思わず、本当のことを話してしまった。

なぜだかこの人は、ウルウに似ている、とレアは思った。


姿かたちはまるで共通点がないのに、相手に真実を語らせてしまう。嘘をつけなくしてしまうのだ。


しかも、ウルウの場合は、ある程度の威圧感と、内側からにじみ出る気のようなものを前にして、

相手に嘘をつけなくしてしまう力があったが、


ニュクスの場合は、気付いたら、いつのまにか、心の中に進入することをすっかり許してしまっていて、

自分からぺらぺらと真実を語ってしまう、そんな感じだった。



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