国王陛下は純潔乙女を独占愛で染め上げたい
窓の外には、あいかわらず星が美しく瞬いている。
あんな風に、ごく自然な恒久的なものだと説明すればよいのだろうか。
サラは、しばし、沈黙を守り、友の純真なまなざしを真っ向から受けた。
そもそも、ウェスタの巫女だからといって、まったく男性に興味がないというわけではない。
むしろ、女性しかいないということで、かえって、“そういった気持ち”を助長されることも多い。
少し男らしい先輩巫女に、その手の憧れを抱くものもいれば、
時々窓から見える、王宮の警備兵や、荷を届ける商人を盗み見て、話題にするものもいた。
しかし、ここに集うものは、表向き純潔を誓った人間であり、それが公になれば、もちろん罰を受ける。
だから、彼女たちも、自然、話の通じそうな人間を選んで会話する。
たとえば、巫女の任命式の直後であれば、
マルス王の整った顔立ちや、王妃が誰になるのかといった噂話、
護衛兵ホーエンの顔の傷や、年齢などの個人的情報、
ニュクスやディスコルディアなら、着飾った服装や、宝飾品の話など、
普段めったに見られない俗世間の、浮き足立った話題になるのが普通だった。
だが。
・・なんか、レアってば、いかにも清潔感があって、そういう話、しづらいんだよね。