国王陛下は純潔乙女を独占愛で染め上げたい
マルスの荒い息づかいが、レアの耳元に届く。
体重をかけられているのに、レアは少しも苦しくなかった。
むしろ心地よい圧迫感ですらある。
マルスの鼓動とレアの鼓動が、一つに重なったとき、ようやく彼女は心の平安を手に入れた。
「やっと捕まえた」
マルスの言葉が、たんに体の話でないことは、レアにもよくわかった。
おそらくそれは、彼女の望みでもあったから。
「何回だ?」
「え?」
「何回俺の名を呼んだ?」
「そんなに、呼んでおりません」
レアは、なぜだか急に恥ずかしくなり、顔を逸らした。
「マルス様、マルス様、マルス様。
100回ほど呼んでいたか?」
「そ、そんなに呼んでおりません!」
顔を正面に戻すと、マルスの顔が、さっきよりも、もっと間近に迫っている。
しかも、そこに映る彼の表情は、どう解釈しても、自分をからかっているそれだ。
唇の両端がわずかに持ち上がり、青い瞳がキラキラと輝いている。