国王陛下は純潔乙女を独占愛で染め上げたい

「黙れ・・・。

黙れ、

黙れぇ!!」


マルスは大声でわめき散らした。

もちろん、それは、ホーエンの提案に対する否定の意味を含んだ言葉だったが、

彼は、自分の中に眠っている、自分自身の弱い心に向けて叫んだ。


奥底に横たわる、醜悪な、自分の本心。


いいや、冗談ではない!


マルスは、己の心を省みて、即座にそれを否定した。


自分の本心は、レアを含めた民を救うことだ。

どうして、レア一人見殺しにして、全てを救えるなどということがあるだろう。


「俺は、レアを犠牲になどしない。

それくらいなら、俺を」


俺を。


どうすれば、民衆の怒りが解ける?


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