国王陛下は純潔乙女を独占愛で染め上げたい
国主の質素な結婚式が行われた日の晩、新婚の二人は、雄大な月を眺めながら、
初めて出会った花園の中で、そっと寄り添っていた。
白い花が、月の光を受けて輝く様は、まさにあの日と同じ。
その中で、マルスは、妻となった愛しい女の顔を見つめて、甘く囁いた。
「レア。ちゃんと俺を見張っていろよ。
いつか、また俺が、誘惑に駆られて道を踏み外さないように」
「はい。そうなりかけたら、マルス様の頬を、思い切りひっぱたいてみせます」
レアはマルスの目前で、掌を軽くふってみせる。
マルスは少し微笑んだように見えたが、すぐに真摯な顔つきに戻ると、レアの視線を絡め取った。
「レア。
俺はお前に、お前一人に、俺の愛を捧げる事を誓おう。
その代わり、決してお前を俺の傍から離しはしない。
泣いても喚いても、俺のことが嫌になってもだ!」
レアはマルスの瞳を正面から受け止めると、凛とした声でつぶやく。
「一つだけ、条件があります」
「なんだ」