国王陛下は純潔乙女を独占愛で染め上げたい

「レア。

あなたを上級巫女に」


ウルウがそこまで言葉を発したとき、

男が立ち上がり、ウルウの声をさえぎった。


「待て、ウルウ」


皆が一斉に男に視線をなげる。


「マルス王。

今は、儀式の途中ですよ。

一体、何事です」


マルス王と呼ばれたその男は、ウルウの咎めるような厳しい声にも、まったく動じることなく、

席を立つと、優雅な仕草でレアの方へと近づいてきた。



・・まさか、あの方が王だったなんて。



レアは、近づいてきた男を改めて眺めて、間違いではないことを悟った。



・・母さん、罰を受けるときがきたようです。



レアは、奴隷として売られて以来、

一日も忘れることのなかった愛する母に、

二度と会うことができなくなるのだと覚悟した。









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