LOVER OF LIE〜消セナイ想イ


「あー…落ちないなぁ…」


あたしは泥を落とす為に、グラウンドの隅っこにある水飲み場に来ていた。


遠くからみんなの歓声が聞こえる。


泥塗れのハチマキは、完全には綺麗にならなくて。

擦る度に“陽彰”の文字が滲んでいく。


それはまるであたしの気持ちとリンクしてるかのようで


……消えないでと言う思いと

このまま消えてしまえばと言う思いが入り交じって

あたしは流れる水をただ見ていた。



この想いがなければ…


苦しまなくて済む……?


友達としてハルの傍で馬鹿みたいに笑ってる……?


そしたら平気でハルの次の恋を


応援出来る…………?






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