たんぽぽ
春華がお見舞いにきてくれる、それがただ嬉しくて一人でにやけていた。寝起きだったせいか夢の中のようにも感じた。
そういえば、リボン館は女子禁制だ。
リボン館に入るときに親戚のおばさんに言われた。しかし、今はそんなことを言っている場合ではない。せっかく春華が来てくれるというのにそんな約束を守ることはない。別に親戚のおばさんに見つからなければいいのだ。
大丈夫。リボン館の仲の良い高校生もよく彼女を部屋に呼んでいる。こっちは大丈夫。あとは春華が道に迷わずにここに来れるかだが…。
あっ!次の瞬間ギョッとする。
部屋は汚いし、寝癖で髪の毛も爆発している。早く用意しないと春華が来てしまう。こんな状態で会えるわけがない。
僕は急いで、洗面所に走る。
体のだるさはどこかに吹っ飛んでいた。
とりあえず、顔を洗い、歯を磨いた。そして、髪の毛全体を水で濡らし、寝癖を直す。タオルで髪を一通り拭き、まだ濡れた髪に構わず整髪料をつけセットした。服も急いで着替えた。
次は部屋の片づけだ。春華がいつ来てもいいようにカーテンと窓を全開にして、リボン館の前の道が常に見えるようにした。
外はいい天気でぽかぽかと日が照り、爽やかな風が部屋の中に吹き込む。もう春が来たと言ってもおかしくはなかった。
僕は時折、前の道に視線を移しつつ部屋を片付けた。
まず、部屋に散乱している服からだ。床に脱ぎ捨てられた制服をハンガーにかけクローゼットにしまう。スウェットもハンガーにかけクローゼットに入れた。Tシャツやズボンはきれいにたたみ、押入れの中のタンスにしまった。
次は机の上だ。こたつの上のマンガを本棚に並べ、使わない小物類をベッドの上の棚に置いた。もしかしたら、この棚の上が統一感なく、ごちゃごちゃしているのは、こうして掃除をする度に置き場所に困ったものを置いていったからかもしれないと、今さらながら気づいた。そして、勉強机の上のプリントを机の引き出しの中に詰め込む。教科書はきれいに机の上に並べた。
そういえば、リボン館は女子禁制だ。
リボン館に入るときに親戚のおばさんに言われた。しかし、今はそんなことを言っている場合ではない。せっかく春華が来てくれるというのにそんな約束を守ることはない。別に親戚のおばさんに見つからなければいいのだ。
大丈夫。リボン館の仲の良い高校生もよく彼女を部屋に呼んでいる。こっちは大丈夫。あとは春華が道に迷わずにここに来れるかだが…。
あっ!次の瞬間ギョッとする。
部屋は汚いし、寝癖で髪の毛も爆発している。早く用意しないと春華が来てしまう。こんな状態で会えるわけがない。
僕は急いで、洗面所に走る。
体のだるさはどこかに吹っ飛んでいた。
とりあえず、顔を洗い、歯を磨いた。そして、髪の毛全体を水で濡らし、寝癖を直す。タオルで髪を一通り拭き、まだ濡れた髪に構わず整髪料をつけセットした。服も急いで着替えた。
次は部屋の片づけだ。春華がいつ来てもいいようにカーテンと窓を全開にして、リボン館の前の道が常に見えるようにした。
外はいい天気でぽかぽかと日が照り、爽やかな風が部屋の中に吹き込む。もう春が来たと言ってもおかしくはなかった。
僕は時折、前の道に視線を移しつつ部屋を片付けた。
まず、部屋に散乱している服からだ。床に脱ぎ捨てられた制服をハンガーにかけクローゼットにしまう。スウェットもハンガーにかけクローゼットに入れた。Tシャツやズボンはきれいにたたみ、押入れの中のタンスにしまった。
次は机の上だ。こたつの上のマンガを本棚に並べ、使わない小物類をベッドの上の棚に置いた。もしかしたら、この棚の上が統一感なく、ごちゃごちゃしているのは、こうして掃除をする度に置き場所に困ったものを置いていったからかもしれないと、今さらながら気づいた。そして、勉強机の上のプリントを机の引き出しの中に詰め込む。教科書はきれいに机の上に並べた。