たんぽぽ
 僕は、寮に入った頃からいつも二人の友達とつるんでいた。

 一人は中学から仲が良かった英男。

 中学一年生のときにだけ同じクラスになったことがあり、そこからは長い付き合いだ。僕と春華が付き合ったきっかけになった電話をかけたのもこの英男だった。

 もう一人は高校からこの学校に入学してきた楠川。

 僕達三人はいつも一緒にいた。クラスは三人とも違ったが、ご飯を食べるのも遊びに行くのも煙草を吸うのも一緒だった。

 僕達はある意味、学年の問題児の三トップだった。三人とも、先生によく反発していたし、授業態度も最悪だった。

 僕と楠川は授業は聞かないくせに地味に成績がよかったので余計やっかいな生徒だった。

 しかし、三人とも、それぞれのクラスの中心人物でみんなを笑わせたり、クラスをまとめる能力には長けていた。

 そんな僕達を嫌う先生ももちろんいたが、大半の先生には好感をもたれていた。

 女の子にもよくモテた。

 楠川には中学時代から長く付き合っている彼女がいたが、僕と英男は付き合う女をよく変えていた。

 僕達三人には、このような共通点もあり、会話も絶えることなく続いたし、一緒にいて楽しかった。

 僕はこの二人のおかげでパッとしなかった毎日が少しずつ変わっていく気がした。

 高校二年生になり、僕にとって大きなターニングポイントが訪れる。

 まず、一学期早々、寮で煙草を吸っているのが見つかってしまい、停学になった。

 停学になり、家に帰っている間に僕は母と親子ゲンカをした。

 両親とケンカをしたことはなかったし、めったに言い争いになることさえなかったが、そのとき生まれて初めてケンカになった。

 別に煙草を吸っていたことがどうとかいう話ではなかった。もっと根本的な話、僕のこのところの生活態度についてである。

 寮に入って、最近はマシになったものの学校をサボりがちだったことや、リボン館での生活のこと、今回の煙草のこともぐちぐちと説教された。
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