雨のち晴れ
時雨

リュウジやヒイロと仲良くなって約1ヶ月

毎日四人で登校して授業を受けて遊んで家へ帰る日々が続いていた。



「嘉穂ー!屋上いかん?」


いつものようにアズが誘う。


階段を登る間アズが話だした。


「なんか会ったときと別人やなぁ、俺の前でいっぱい笑ってくれるようになった」


「そーだよね…私ずっと無表情だったしいつもきついことしか言えなかったし」


私はアズと出会った時を思い出した。

アズの優しさが嬉しくてでも素直に喜べなかった。


「リュウジがパン買ってくるってさ」


急に話題が変わってパッとアズを見るともう屋上についていた。



「今日も誰も居らんなぁ」


「そりゃ、皆私がいるから来なかったし今は四人でいるから入りにくいんじゃない?」


そう…屋上はずっと私一人だった。

初めて見つけた時は大雨が降る昼休みで雨の中で考えごとをしていた。



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