プライベート・スカイ
FROM:美夜(みや)

  なんで電話に出な
  いんですか?
  メールくらいして
  ください。



 ───────

帰る途中で、彼女から届いたメールを読んでまた、ため息をついた。

怒ってる時の美夜からのメールは敬語。絵文字ナシ。
でもなぁ…

『飲みに行ってた』
とは言えても
『キャバに行ってた』

とは言えない…。

別に女と飲むだけで何にもないんだけどさ。今日はナゼか色々あったけど────

…レイナかぁ…

オレ酔ってたんかな?普段なら断るとこだったのに、断れなかった。

だけど、美夜はどーする?

二股がバレない自信はない。
でも、これじゃ立派に二股になっちゃうし…

いや、まだレイナとは何にもしてないけど。と、言うか…レイナとまともに付き合えるのかどうかもわかんない。

…悩む事ない、か。

あんまどっちが好きとかって…実はないんだよな。

嫌いじゃないけど、美夜に対しての本気度が自分でもわからないし。

今すぐドッチとかって決める必要もないか。

オレは思い直して、美夜の部屋のチャイムを押した。

「…遅い!透依、今まで何してたの?今日は私ん家に泊まる日なのにっ」
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