プライベート・スカイ
長めの風呂を出ると部屋に戻って、とりあえず寝られるようにベットを直した。

それから隣の部屋の机の周りを簡単に片付ける。

もう時間も遅いけど、PCを立ち上げて荒らされたトコをチェックした。

別に何を見られても平気なんだけどな。

この中にある唯一、秘密にしたいものと言えば、自分のブログだ。

URLは保存してないから見られる事はないと思うけど

チェックと更新を兼ねてログインした。

【Private Sky】と名付けたオレのブログ。

ふとした瞬間に捕まえた【空】と、思いつくままの小さな言葉を積み上げていただけの、それでもオレの中の柔らかい部分を素直に表現している。

一方的に発信する自分勝手なオレの一部。

例え、つまらないと言われても、共感出来ないと言われても

オレにはこれが重要だったから続けていた。


美夜も知らないオレの一部。

彼女から謝りのメールが入っていたが、オレは無視して眠りについた。






それから数日、仕事が忙しかったりしてレイナに会いに行く事はできなかった。

あの時のレイナの言葉は嘘だった気がしてくるほど、時間は簡単に過ぎていった。
< 21 / 379 >

この作品をシェア

pagetop