プライベート・スカイ
悔やまない日はない。忘れない日はない。

目を閉じると
浮かぶのは最期の二人の姿。血にまみれたレイナの顔。

そして想像してしまう。二人がどんな気持ちで飛び降りたのか──

許せないとも思う。佳依と無理心中を選ぶなんて、どれだけオレを苦しめるのか

わかってんのかよ
レイナ…








「…さん?…さーん」


遠くの方で、誰かの声が聞こえてきた。

…幻聴かな。部屋の中央に倒れこんで、もう何日もこのままだったから

ようやく死ねるんじゃないかな…

なんだ、思ってたよりも楽だ。あんまり苦しくない。痛みもないし。

って事は…あの声はお迎えの声とか?





佳依とレイナに会いたいな…




「キャーッ!ちょっと!青山さんっ?!生きてる!?ねぇ、返事してよぉっ!」

身体を抱き起こされてオレは少し目を開けた。

久しぶりに開けた目に光が眩しい。そのうちぼんやりと視界が広がってきた。

「…ア…マゾン…?」

「青山さん…!」

酷い顔で泣きながらオレを抱いていたアマゾン。

なんでこんな所に居るんだろう…

「まさか…お前も自殺した…とか?」

まさかアマゾンが迎えって事?

「生きてるよっ!」
< 350 / 379 >

この作品をシェア

pagetop