イジワルな恋人
「じゃあ少ししたら戻るね」
浮かんでくる笑みを隠しながら亮にそう言って、他のコーナーをぶらぶらする。
だけど、メダルだとか対戦ゲームだとかプリクラだとか。
特に興味もない上に人が多かったから、奥にある自販機横のベンチに座って待ってる事にした。
ベンチの隣には灰皿があって少しタバコ臭い。
「一人?」
突然声をかけられ顔を上げると、2人組の男が前に立っていた。
2人して似たようなダボダボした服を着ている男達を眺める。
B系ファッション……とか言うんだっけ。
顔にまで光るピアスが、どうしても苦手で表情をしかめる。
「違います」
そっけなく言って立ち上がる。
「嘘ー、一人でしょ? ってかすっげかわいいよね」
「俺達これから飯行くから好きなモンおごってあげるよ」
2人組が交互に話しながらあたしの後ろに付きまとう。
しつこい……。
心の中で文句を漏らしながら、無視を決め込んで亮のいる場所に向かう。
だけど……。