さみしいよダーリン★
俺の分のビールが運ばれてくると改めて乾杯を交わし、飲み会はスタートした。



高校時代の同じ部活仲間のこいつら。



部活は、男子バレー部。



皆髪型は変わったものの、背格好はあの頃とあまり変わっていなかった。



最初は近況報告のような感じだった。



俺の横に座ってる奴は、赤井と言い、今は広告代理店で働いている。


そして、俺の目の前に座っているのは、新倉(ニイクラ)。建築家だ。


そいつの横に座っているのが、狩野。高校で体育の教師をしている。最近婚約をしたらしい。


で、赤井の隣にいるのが野賀田。美容師をしている。



「で、お前がまさか会社を創っちまうとはなぁ。」


「で、結婚だろう?」


「まさかお前に抜かれるとは思わなかった。」


「アハハ、お前が言うか!」



確かにこの中で結婚しているのは俺だけだが、バカにされてんだか何だかよくわからん。




「狩野だって婚約したんだろう?」


「あぁ。」



短く答え、ビールを飲む狩野。


照れ臭くなると、喋らなくなるとこ変わってねぇ。



同じことを思ったのか、隣で赤井も小さく笑った。




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