~ワタシと君と~
翌日。
学園にいた頃の朝食や昼食と比べ、贅沢とはお世辞でも言えないものの、量は多かったため、十分の野菜と肉をお腹に詰め、流れていく景色を眺めていた。
外は、朝4時あたりから騒がしくなり{部屋に時計があり、うるさい音で目が覚めた時、見たから分かった}、ドタバタと天井からの振動が激しくなってきた。
(それにしても何をやってるんだろう?)
いい加減イライラしてきた時、
「おい、入るぞ」
声と同時に開くドア。
立っていたのは、昨日妙な言葉を残して出ていった男の子。
「来い、仕事だ」
彼が言う。
「嫌に決まってるじゃない」
「殺されんぞ、働かないヤツ用なし」
「でも、昨日は殺せないって言ってたでしょ」
「それとこれとは別。なんもしないでただ座ってるヤツは、ここにはいらねぇんだよ」
「…………」
脅されるような形でわたしは立ち、彼のあとについていった。
歩く間、わたし達は無言。
ふと、いい匂いがした。
「あんたの仕事は、まずここ」
彼はそう言うと、あるドアを開けた。
そこは、厨房らしき場所。作業をしている人達は、若い男達ばかりで、服はやはりボロボロ、頭にはバンダナをしばってある格好で、料理を作っていた。
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