廃陸の旅団

｢スクアロ、読めたのか？｣

カムイがそう尋ねるとスクアロは小さくうなずいた。

｢それで、なんだって？｣

オスカーがそう言うと、スクアロは脅えるようにして石碑に刻まれた文字を読み始めた。



『大地終演の日を迎え。選ばれし者供、この地にて更なる争いを始めるだろう。均衡を以て永遠を滅し、仮初めの勇者は我が詞を口ずさむ。
時の管理者、唯一人を選びて他の者七つの骸を彼の人に受け渡さん。
七つの骸の上、循環を取り込みし時、神々の都への扉は開かれん。』

スクアロが石碑を読み終わった瞬間。

カムイ達全員が息を飲んだ。

｢これは予言書の様な物なのでしょうか？｣

アストンのその問いに答えたのは誰もが予期せぬ人物だった。

｢いいえ。これは予言書などではありません。｣