廃陸の旅団
ふと意識を取り戻したカムイの目に広がった空間。

暗い部屋にある数億のｺﾝﾋﾟｭｰﾀの画面。

その画面が発する淡い光が奇妙な空間をより不気味に照らしだしていた。

「気分はどうだね？」

暗やみの中から聞こえた聞き慣れた声。

「…ハイマンス？」

カムイの問いに返事が来たのはカムイが予想していたよりもずっと遅かった。

「…まぁ、それでよかろう。君にとってはデータ上の名前のほうが認識しやすいだろうしね。」

「何を言ってるんだ？…って、うわっ!!」

急に部屋に明かりが点る。

暗闇の中からいきなり光を浴びたのでカムイは眼球が破裂しそうになった。

次第に目が光になれるとカムイは辺りを見回す。

そこにいたのは見慣れぬ服を纏う、懐かしい面々だった。

「みんな…」

ハイマンス、オスカー、ジン、スクアロ、マール、アストン。

そしてクラナドの姿がそこにはあった。

「さて、カムイ。まずは君が取り込んだあの世界での全てのデータを見せてもらおうか。」

ジンがそう言って、指をﾊﾟﾁﾝと鳴らすとカムイの頭が、ﾘﾀﾞｸｼｮﾝ･ｽﾌｨｱを取り込んだ時のように痛みだした。

すると、今まで惑星を映し出していた数億の画面が誰かからの視点で見た世界を映し出していく。
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