SUMMER DAYS -24's Outsider Love Songs-
僕はベットに横になり、いつかゆきなと同棲しゆくゆくは結婚する等と言う事うを妄想していた。
「ゆきなちゃんみたいな子が彼女だったら良いのに」
キッチンのゆきなの背中を眺めながら呟いた一言は、やっぱりゆきなには届いていない。
窓の外では夜になったのに、まだセミが鳴いていた。

「だから部屋はもっと綺麗にしておけって言っただろ」
電話ごしでもギンは不敵だった。
「いきなり過ぎて驚いたって」
「切羽詰まった感を出して伝えたからね、デイジーちゃんに番号聞いて」
「お前のドッキリは手が込み過ぎだ」
「でも悪くは無かっただろ」
「悪くは無かった」
僕はじゃあなと言って電話を切りベットに寝転がったまま、ゆきなが居たキッチンを眺めていた。

ゆきなが闇を抱えているなんてきっとギンのデマカセで、僕らはきっと上手く行く。
確かに僕はゆきなの事はまだまだ知らない事だらけだけど。
定職も持っていないバンドマンだけど。
多分、僕もゆきなも気持ちは一緒で。
僕らはきっと上手く行く筈だ。
「なあ、そうだろ?」
僕はゆきなの立っていたキッチンに向かってそう呟いた。
< 42 / 42 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

  • 処理中にエラーが発生したためひとこと感想を投票できません。
  • 投票する

この作家の他の作品

公開作品はありません

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop