◆紫色の恋空**先生の切ない恋**◆
「先生、これどーぞ。」
俺が座ると隣に座っていた山口が、いつものようなふわっとした笑顔で弁当を差し出した。
中を覗くと、そこには小さなコロコロしたコロッケみたいなのが入っていた。
「先生、真子特製チーコロ、ハンパなく美味しいから♪」
沖田はひょいっと、1つつまんで口に頬張った。
チーコロ?これ、チーコロっていうんか。
食べて見ると、サクサクのコロッケの中からチーズが出てきた。
美味い。
「へぇ、山口料理得意なんだな。…俺苦手かと思ってたよ。」
「あ、ひどいですよ先生。得意とまでいかないですけど…料理くらいできます」
「あ、真子もだけど…瞳はもう完璧ですぐにでもお嫁にいけるくらいだよ♪」
石川がサンドイッチをパクつく沖田のほっぺをつつきながら言った。
そ、そうなんか。。
塚本に、たまに作ってやったりするんだろうな…。
何か1人落ち込んだ俺。。
アホだ。