◆紫色の恋空**先生の切ない恋**◆


部員達が着替え、ちらほらと下校する姿を横目に、俺はグランドのベンチに座って部員達の調子や記録をまとめたファイルを開いていた。



「先生っ。」


「沖田、どうした?」



俺はファイルから顔をあげ、ジャージから制服に着替えた沖田に笑いかけた。


笑いかけたっていうより、自然に顔がにやけた?



すると、ふわっとシャンプーのいい香りがしたと思うと、俺の隣に沖田がちょこんと座った。



それだけでドキッとする俺、28歳。。



「先生、元気ないね。」


「そうか?」


「うん、いつもみたいにドS発言が少ないから。」


「う゛…そうか。。」



おいおい、俺ってそんなに普段からドSかぁ??



てか、それが俺の元気がないという結論に達した要因??



先生、悲しいぞ。みんな!



「先生、私が元気がない時…心配してくれたよね。」


「そうだったな。ま、当たり前だからな。教師が生徒を心配すんのは。」


「だから、私も先生が心配なの!」



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