◆紫色の恋空**先生の切ない恋**◆


――――――――


「先生っ!」


「・・・・」


「さぁーわだ先生っ!」


「うわ!?」



俺を呼ぶ声で、我に返った俺。


慌てて、横を見下ろすと…



「何ボーっとしてるんですか?」



上目遣いで俺を見上げる沖田。


ヤバ…今部活中じゃん。


めちゃくちゃ上の空だったし…。



「何でも!…おら、お前らちんたらはしってんじゃねーぞ!」


「「「うぃーす。。」」」



ミニゲームをするサッカー部員達に、声を張り上げる。


その声に反応して、またやる気を出してグランドを全力疾走する部員達。



フゥー…いかんいかん。


私情に振り回されちゃいかん。



しっかりしろ俺。


隣で沖田が見てるんだ。ちゃんとコーチしろ俺!



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