お兄ちゃんは悪魔サマ
ジェットコースターにフリーフォール、お化け屋敷にコーヒーカップ。
先輩は恥ずかしがってたけど、メリーゴーランドにも乗った。
お昼は小さなカフェでサンドイッチをテイクアウトして、芝生がある広い公園で食べた。
お腹いっぱいになった私達は、芝生で横になって休む事にした。
「なぁ、唯」
「なんですか?」
「最近、たまにボーッとしてる時があるんだけど大丈夫か……?」
「え……?そ、そうですか?」
先輩は、寝そべってる私に上半身だけ多い被さってきた。
先輩の顔が近くにある……
「たまに、唯がどこかに行ってしまいそうで怖くなる」
「先輩……。私、先輩の事が大好きです」
「……俺も」
先輩の顔が近づいて来て、触れるだけのキスをした。
ドキドキした。したんだけど……
ううん。気のせいだよね……
「先輩、観覧車乗りたい!!」
私は気分を変えようと、起き上がって観覧車を指さした。
「女の子って観覧車好きだね」
先輩はクスッと笑って答える。
私達は立ち上がり、観覧車へと向かって歩いていた。
その途中に突如、肩をグイッと捕まれた。
私はびっくりして振り向く。
「唯さん!!デート中に申し訳ないけど、急いでついて来て下さい」
「イ、イグルスさん!?」
イグルスさんは何だか凄く焦ってた。
嫌な予感がする……