お兄ちゃんは悪魔サマ
今までに経験した事がない程に緊張してる……
お兄ちゃんも落ち着かないみたいで、さっきからソワソワ私の部屋を無意味に動き回っている。
「あの……お兄ちゃん。私、シャワー浴びてくるね」
「うぇっ?あ、ああ……」
「…………一緒に浴びる?」
「はっ?い、い、い、一緒にって……いやっ、あのお兄ちゃんはな!うん……」
「嘘!からかっただけ。ごめんねお兄ちゃんっ」
そう言って部屋を出た私の後ろで、大きく深呼吸をするお兄ちゃん。その姿を想像するとちょっと笑えちゃった!
軽くシャワーを浴びて部屋に戻ると、お兄ちゃんはさっきまでとは別人みたいに落ち着いていた。
私を見つめるとゆっくり近寄って来る。
「唯、本当にいいんだな?途中でイヤも待ったもきかないぞ?」
「……うん。でも優しくしてね」
お兄ちゃんはそっと私を抱き締めた。まるで壊れモノを扱うみたいに。
「唯……」
お兄ちゃんの匂いがする……生きてる時と何も変わらない。
ちゃんと心臓の音まで聞こえるし、鼓動だって感じる。
悪魔だって言われても、きっと誰も解らないね……
「唯をお兄ちゃんのモノにして……?」
何があっても忘れないように、唯にお兄ちゃんを刻みつけて欲しい……