ぼくらの事情
そんなこんなで、勉強会と称してる割に時間全体の約七割をお茶会で占めてる恒例の勉強会を終え、四人が揃って生徒会室を出た頃。
綺麗に夕暮れた廊下の先で、
「……あれっ?」
「他校生だな」
見慣れない制服に身を包んだ人影を見つけた咲奈と、隣に居た響生が不思議そうに顔を見合わせた。
「どうかした?」
それに一歩遅れて気付いた後ろの架と絆がひょこっと、二人の背中から顔を出せば、
「……あっ」
同じタイミングでこちらに気付いた人影が、くるりと体をこちらに向ける。
暮れなずむ廊下で、数メートルの空間を空けて向かい合った彼らに、
意外と身長が高いなぁー、なんてぼんやり見つめていた四人めがけ駆け寄る彼。
「お、おいっ!」
「こっちに来るよ!」
「……野郎に寄って来られてもなぁ」
それにタジタジと慌てる前衛と、不快そうな後衛……っていうか架。