俺様王子と秘密の時間
あたしは見上げるようにそっと千秋に顔を向けると、視線が絡まった。
すぐに逸らしたかったけれど、千秋の瞳があまりにも真剣だったから出来なくて。
瞬きすることすら忘れた。
「やめるか?」
「え……?」
黙りこくるあたしを見兼ねた千秋は、突然あっさりとそう口にした。
「もうこれで最後にするか?」
なんの感情もこもっていない口調に、あたしの胸が震えた。
“最後”だなんて、そんな直接的な言葉を千秋から言われて戸惑いを覚えた。
「お前が嫌ならそれまで。オレとお前とのことはなかったことにすればいいじゃねぇか」
千秋は無表情のまま淡々として続けるから、戸惑いを通り越して怖くなった。
鼻の奥がツーンと熱くなって、千秋の顔が滲んで見える。
「なによぉ……逃がさねぇなんて言ったクセに……」
熱いモノがポロポロ溢れてきた。