俺様王子と秘密の時間


「……え?」


さっきよりトーンを下げたはーちゃんの声。

驚くあたしとは裏腹にはーちゃんは平常心のまま少しだけ切なそうに笑ってみせた。



「可愛い彼女だったよ」

「……見たことあるの?」


コクンと頷いたあと、はーちゃんは話の続きを聞かせてくれた。




――――――――……


初めての期末で佐久間はトップだった。

外見とは裏腹にこんなに頭がいいヤツだって知らなかった。


『慎くん、遅いよ』


門の前で彼を待つ他校生の女の子は透き通るくらい真っ白な肌をしていた。


また来てる……。

佐久間の彼女。

それに初めて気づいたのは、あたしが彼のことを佐久間と呼び捨てするようになった頃。


『今日はね、慎くんに会いたくて走って来ちゃったの』


そんな彼女を見つめる佐久間は微笑ましい表情をしていた。

彼女がいるってわかっていたけど、だからといってすぐに諦められるほど簡単な気持ちじゃなくなっていた。

 

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