俺様王子と秘密の時間


「んで?羽鳥にちゅーされたって?」


わぁああああ――!

あたしは昨日のことをはーちゃんに話していた。

保健室での千秋と羽鳥の会話も、春希さんと羽鳥のこともだ。



「全部わかんない……」


あたしとしては友達だった羽鳥からキスされたことで非常に複雑な気持ちなわけで。


もうわけわかんないんだ。

その他もろもろ。

てゆーか全てが。



「直接聞いてみたら?」

「んー、でもなんか触れてほしくなさそうなんだもん。千秋も羽鳥も……」


ダメだなぁ。

あたしってばそこまで気になるならはーちゃんの言うように聞けばいいのに、そんな勇気すらないや。



「まっ。あたしは本人達に聞くのがいいと思うよ?そりゃ触れらたくないことってあるだろうけど、シイは王子が好きなんでしょ?」


胸がキュッと疼いた。

好きな気持ちは確かなのに、千秋のことを何一つ知らないんだもん。

 

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