【盲目の天使】番外編
リリティス様の目が覚めないこんなときに、求婚するなんて、カルレイン様にも失礼だって、わかってはいる。
でも、人生は、いつ何が起こるかわからないんだってこと、
俺は今回ほど強く意識したことはなかった。
戦場に出るときは、いつも死を覚悟していたけれど、死ぬのは自分だったから、気も楽だった。
でも、ルシルが囚われて、彼女が首をはねられるかもしれないって思ったら、俺はどうしても自分の気持ちを抑え切れなくなった。
自分の気持ちを伝えなかったことを、死ぬほど後悔したんだ。
だから、ルシルに会えたら、すぐに言おうって、そう誓った。
ルシルも同じ気持ちだったのかもしれない。
俺の求婚を受けてはくれたけど、そのあとにそっと付け足した。