思い出に変わる時・・・・
下校の時間…


『遅いな・・・・』


いつもは先に終わって教室まで迎えに来る彼が、いつもの時間になっても来ないので


3年の教室に行ってみた。


彼の席は一番後ろ・・・


教室の後ろの扉からそっと覗いてみた。


藤田の席の前に村上が後ろを向いて喋っていた。


相当な焼きもちやきの藤田さん・・・・


私には誰とも話すな=3 と言って自分はいいの?!


頭の中で何本か線の切れる音が聞こえてきそう・・・


私は後ろの扉からこっそり覗いていたのを体半分だしてみた。


私の姿を見た彼は、


「遅い~~~!!!」


藤田は教室で待っていましたとばかりスグに出て来た。


「帰ろう~」


さっきまで喋っていた村上には全く見向きもせず私の肩に手を乗せた。


私は少し気になって後ろを振り返ってみた。


『怖い…』


彼女は去って行く私達をジッと見ていた。


『見てるよ…』


私は彼に教えた方がいいのかどうか…


視線を気にしたまま彼と一緒に歩く。


「あの人今日泣いてたね…何で?」


聞いていいものかどうか…


ただどうしても気になって、たずねてみた。


「…さぁ・・・分からない。」


『分からない事はないでしょう!!!』


私は心の中で突っ込みながらも、それ以上は聞かなかった。


今日の溜り場は何故か人が多い…


部活がなくなった3年まで集合しだしたので狭い部屋はパンパン=3


私と彼はひとつの椅子に2人で座った。



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