レモン
その日から小柄が俺の事について、
質問をしてくる日が続いた。

気を使っているのかと思ったが、
小柄が毎日じっと見てくるから、
少しだけ怖かった・・・。

小柄の目は俺と違って、
瞳が真っ黒だから目力がすごい。


いつか買い物に行った時、
俺が靴を見ていたら、
いつものようにサイズがなくて、
店の人が走り回ってた。

小柄がそれを見て小さく笑っていた。

その日の帰り、
ファミレスでご飯を食べた時も、
俺が残したパスタをおいしそうに全部食べた。

どんどん小柄は元気になっていった。


俺はそれが少し怖かった。

小柄にはもう俺が必要なくなると思って。


俺は最後の賭けに出た。


小柄にプロポーズをした・・・。
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