うちのおネコ様
あれ、聞いてないの??と可憐が私に向かっていう。

「ええ!?合コン??」

そうだよー、といって美子以外の女子は知らなかったの?と逆に驚いていた。
「うそ!うそ!だってプチ同窓会だって聞いて・・・」
うん、そうなんだけど、せっかくだから、彼氏もどうせみんないないだろうし、
この際合コンにしちゃおうって計画らしいよ。

可憐はサラリと言った。


合コン・・・ つまり合同コンパの略であり・・・
いやいや、まてまて!そんなの聞いていなし、むしろ聞いてたら
何が何でも「お化粧」という物をしたかったかもしれない。
いや、それよりも、チャリで汗だくになってくるなんて考えなかったし。
・・・て、あれ。

「そうと聞いてたら私・・・」
「来なかったかも?」可憐が即座に答える。

・・・来なかったかもしれない。
だってさ、そういう出会いってどうなのよ、と私は思う。
出来れば男女の出会いは自然に、こうたとえば学校の部活で知り合って、とか。
同じクラスになった男子がなんとなく気になってきました・・・とか。

なんかあるだろう!

ていうかさ、ていうか・・・

は、恥ずかしくて、そんな状況で話できるのかな?
だって「こんにちは。これから気があったら、彼氏彼女になりましょう」って
最初からいってるようなもんだし。

弱い頭がフル回転し、暑さのせいか興奮のせいか、美子の顔はだんだんゆでダコのように耳まで赤く染まっていった。

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