うちのおネコ様
「やー!美子!久しぶり~~!元気だった??」
「あんた、ぜんぜん変わってないねぇ(笑)」

後者の発言は可憐だ。彼女は「可憐」というのは名前だけで、言いたい事や思ったことはすぐに口にする。それで何度かトラブルも作った事もあるけど・・・「いやー。まあそうなんだよね。別に2、3ヶ月しか経ってない訳だし」そりゃそうだと、みんなも納得するがその2、3ヶ月で変貌をとげた者もいる。

可憐は髪を茶色にそめて、パーマもかけていた。
学校自体、ちょっとゆるい感じなので、高校1年でも特に何も言われないという。
いや、きっと言われてる・・・と心では思っていた。
多分可憐が気にしていないだけなんだ。


さくらは陸上のスポーツ推薦で進学したので、7月の現在で既に真っ黒になっていた。
しかし、そのスポーティーな中に原石のような明るさが飛び散っているので、
中学の頃はうちの学校でも1、2位を争うモテ子ちゃんだった。
久しぶりに会ったけどその明るさは健在なので、きっと今の学校でもモテている事だろう。


なんだかんだで、仲良くできたのは、色んな個性が集まったせいかもしれない。
美紀と悠子は確かにお嬢さんタイプだけど、お互い気配りもできるので競い合う関係ではない。
可憐はちょっと特殊だけど、それを扱えるみづきとは良いコンビだし。
私はさくらといる事がおおかったけど、同じスポーツバカでも私はほんとにスポーツ以外は苦手で・・・一方さくらは成績も良かった。


懐かしい話で盛り上がっていると、予定の時刻をまわってる事に気付く。
「遅いねぇみづき・・・」

「ああ、そうかもね。」
「そうかもね?」



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