うちのおネコ様
「もしかしたら、こんな形で出会うから偏見を持ってるのかもしれない」


ファミレスに4時間もいて周りが勝手に話をすすめる限り、知らなかった相手の
事も次第に見えてくるものである。そして4時間悩んだ自分の答えが、これだった。


「あ、美子ちゃん、次何飲む?とってこようか」
そんな優しい言葉をかけれる男子もいれば、「えー、っつかまじさー・・・でさー・・・うざくねー」みたいな。一体こいつは何が言いたいんだと、日本語を疑えるヤツさえいる。


そんなヤツら(やつら呼ばわり)も、やっぱりキラキラ原石をもつさくらには一目置いてるようだった。やっぱりなぁ。もてる子っていうのはいつまでももてるんだよね。


かと思いきや、おとなしめの美紀や悠子にも声をかけ、気にかけてるそぶり有りの子もいたりする。可憐やみづきはこの性格だ、みんなと調子よく話をしている。
私は・・・

「はい、アイスティー」
「あ、ありがとう。」

この黒髪、ちょっといいやつかも・・・
そう思ったけど、すぐにみづきや可憐の話の中に入るので、それ以上は話さなかった。
私はなんとなく、みづきや可憐の話す「和」にいたけど、内心はどうでもいいやという内容ばかりで、退屈だった。


もうすぐ7時か・・・帰って3人(匹)のごはんやらないと・・・

「ねえ!そろそろ出ようか。やっぱりこのままカラオケでしょ!」

みづきが立ち上がると、みんながその気になり出して割りカンをはじめた。


「えっと、帰りたいんだけど。。。」

そんな事は言える雰囲気ではなかった。
なぜなら、一応6対6という頭数に入ってしまっているから・・・



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